◇家族関係の問題


◇戻ってきた通帳(福島県・男性)

◆大國之宮にお出でになる方は、いろいろな願い事を持ってこられますが、中には「離婚をさせてください」というのもあります。夫なのか妻なのか?どちらの言い分が正しいのか解りかねる場合が多く、ましてや夫婦の別れを神さまにお願いできるわけはありません。そこで神さまには「夫にとっても妻にとってもどちらにとっても良い道をお授け下さい。」と祈ることにしております。結果的に離婚になるか、よりを戻すかはわかりませんが、いずれにしろ神さまは二人にとって最も良い道を選んでくださいます。

さて、家庭内別居中のご主人より祈願の申込がありました。妻が夫名義の預金通帳を持ってどうしても離さないので、返してほしいとのことでした。この夫婦は共有名義でアパートを経営していますが、家賃はそれぞれの通帳に折半で振込まれる仕組みになっているというのです。従って、妻が預かっている自分の通帳を取り返したいとのことでした。自分で奥さんに言えばいいことですが、どうにも気まずくて・・・ということで、お出でになったようです。

あまり気は進みませんでしたが、お断りするわけにはいかず神さまにお願いすることにしました。聞け ば奥様にも理由があって通帳を預かっているようなので、要するに神さまからご覧になって通帳が本来あるべきところに納めてくださいと祈りました。数日後、ご主人から電話がありました。今朝突然部屋の障子戸が開き、妻が通帳と印鑑を投げ返してきたというのです。「あなたの物を持っているのだけでも気色が悪い。」とのことだそうです。


◇正しい祈祷の仕方(栃木県・男性)

◆大学受験合格を祈願する学生さんが来ました。聞けば第一志望校が東大で、第三志望校まで考えていると言っておりました。 相当に頭の良い学生さんのようですので、ちょっと意地悪をしてみました。神様は受験したことがないので、東大だとか〇〇大学とかの合格祈願といってもピンとこないと思うよ、と言いましたところ、さすがに呑み込みの速い学生さんでした。「わかりました。僕のお願いの仕方が悪いのですね。正しい祈願の仕方を教えてください。」と聞かれました。
そして「神さま、僕にふさわしい大学への道を開いてください。」とお願いをして帰っていかれました。
合格発表の日、残念ながら東大には彼の名前はなかったとの知らせをいただきました。
それから三か月ほどが過ぎた頃、その学生さんが、御礼と、この度オーストリアへ留学することになりました、との報告にお出でになられました。聞けば、第二志望校に 合格したということですが「不思議な体験をしました。神様って本当にいらっしゃるのですね。」といわれ次のような話をなされました。
入学した大学の構内をいろいろと見て廻っていた時のこと。ミッション系の大学らしく立派な聖堂があるのが目に入り、ちょっと中を覗いてみました。するとそこには高い天井いっぱいに大きな見事なパイプオルガンがありました。周りには誰もいないことから、つい弾いてみたい気持ちが高まり、ほんのちょっとのつもりで指を置いたのが、いつしか、しっかり丸々一曲弾いてしまったそうです。
実は、彼は、母親がピアノの先生で、子供の頃からレッスンを受けてきており、高校生の時には全国ピアノコンクールで第二位になるほどのレベルだった のです。
パイプオルガンを弾き終えた彼の肩に手が乗りました。びっくりして振り返ると、宗教学の教授でした。教授は、大変感心して聞いていました。今この大学には、これだけ弾けるパイプオルガンの奏者はいません。是非もっと勉強して一流の奏者になることを希望します。経費はすべて大学でみますから、一年間ウイーンに留学してみませんか?と言われたのだそうです。もし東大に進学していたら、これほどのチャンスには巡り合わなかったでしょう。

 神様って本当にいらっしゃるのですね。と言いながら、彼は神さまの前に座り、海外留学の無事と併せて、何度も 何度も御礼を申し上げておりました。


◇亡くなった母との会話

施設に入っていた母が、不治の病となり、長く患っていた病院で亡くなりました。それ以来、母がどんな思いでいたのか、ずっと心に掛かっていたということです。
母と話をしたいとの事で、大國之宮にお出でになり、御霊さんを呼んで話をなされました。お母さんは、亡くなっても生前と何ら変わりなく、娘さんの事を良く見ていて、私達には計り知れない事を二人でお話しなされてました。御霊おろしが終わった後、「お母さんそのものでした」と、申されていました。「色々な話ができ、長年悔やんでいた思いが取れました。また母に会いに来たいです。来て良かったです」と、心から喜ばれてお帰りになりました。
姿かたちは無いけれど、いつの時代になろうと、親への想いは我が身の姿がなくなるまで、想い続けていくものなのですね。